[アップデート]Amazon Connectのスケジューリングで3つの機能が追加されました(休暇日数のインポート,アクティビティスケジューリング,フレックス)
こんにちは、洲崎です。
2023/7/31にAmazon Connectのスケジューリングで機能が3つ追加されたので紹介します。
Amazon Connect スケジューリング
Amazon Connect スケジューリングはAmazon Connectで利用できるエージェント(電話を受ける人)のスケジュール管理機能です。
エージェント(オペレーター)の勤務時間や休憩時間などのシフトを管理することができます。
コールセンターのシフト管理はスーパーバイザー(管理者)と呼ばれる人が作成しますが、その業務を助ける機能です。
下の画像は各エージェントごとの対応時間やランチなどの休憩時間を管理している図になります。
re:Invent 2022で一般提供開始(GA)されました。
2023/8現在、東京リージョンは未対応で、言語も英語のみです。
以下リージョンで利用できます。
- US East (N. Virginia)
- US West (Oregon)
- Asia Pacific (Sydney)
- Europe (London)
追加されたもの
今回追加された機能は下記です。
文章だとあまりピンとこないと思うのと、「シフト管理」で利用される単語は国によって考えが少し異なったりしているのかなと感じる部分があり、見慣れない単語もありました。
AWSの公式ドキュメントを確認したりバージニアリージョンで触ったりして、私なりに解釈した内容を書いていきます。
※解釈が微妙なものや間違った内容があればX(旧Twitter)のDMなどでフィードバックいただけると嬉しいです。
エージェントの休暇日数のインポートとグループの休暇日数のサポート
スケジューリングの機能で、エージェントは管理者向けに休暇申請を行うことができます。
エージェントが休暇申請を行った後、管理者はエージェントがどのくらい休暇の日数が残っているかを別のシステムなどで確認する必要がありました。
今回のアップデートで、エージェントの休暇できる日数(単位は時間)をAmazon Connect スケジューリングにインポートできるようになりました。
インポートできるデータはcsv
ファイルで、最大のアップロードサイズは1GBです。
インポートはStuff Rule
のUpload Data
から実施します。
csvファイルが正常にアップロードされた後、エージェントが休暇リクエストを送信した時に、Amazon Connect側で申請してきたエージェントで利用可能な休暇が残っているか自動でチェックします。
十分な休暇日数がある場合、リクエストを承認します。それ以外の場合はリクエストを自動的に拒否できるようになりました。
「エージェントの休暇日数のインポート」は下のドキュメントも合わせてご確認ください。
グループ休暇設定は、エージェントをグループ単位で管理し、特定の日で休暇が取得できる日数(時間)を設定する機能です。
各エージェントが好きに休暇をとってしまうと、コールセンターの人員のバランスが偏ってしまうため、エージェントをグループ毎に管理して、休暇をとれる日数(単位は時間)や取得可能時間を指定することができます。
この画像の例だと、Group1は2023/6/1 8:00〜2023/6/1 9:00までに350時間休暇を取ることができます。
Group2は2023/6/1 9:00〜2023/6/1 10:00までに300時間、Group3は2023/6/1 10:00〜2023/6/1 11:00で400時間休暇を取れます。
また、特定の日時の取得可能時間(Group allowance hours)を0
と指定することで、リクエストがきたらその日は自動で休暇申請を拒否することができます。
「グループ休暇設定」は下のドキュメントも合わせてご確認ください。
シフト期間に基づいた自動アクティビティスケジューリング
勤務時間に基づいて、事前に設定した休憩時間などを自動でスケジューリングしてくれる機能です。
シフトの時間と労働規則を設定に反映させて、必要な休憩時間を踏まえて自動的にスケジュールを生成します。
たとえば、4時間のシフトの場合は15分の休憩を1回、8時間のシフトの場合は10分の休憩を2回と1時間の昼食を追加するなどを自動化することができます。
下はlunch Timeとして1時間を確保するアクティビティを作成しています。
これをシフトプロファイル
と呼ばれるシフトのテンプレートに組み込みます。
シフトプロファイルを開き、Daily shift activites
の中にあるAdd shift activites
をクリックします。
作成したLunch Timeを選択し、Addをクリックします。
あとは始業から何時間後、何時間までというのをプルダウンで設定します。
この画像の例は始業から「3時間後、5時間まで」です。
これで始業9時の場合、3時間後の12:00〜5時間後の14:00までの間で1時間ランチタイムを取る、といった設定を行うことができます。
「シフト期間に基づいた自動アクティビティスケジューリング」は下のドキュメントも合わせてご確認ください。
フレックスのスケジューリング
毎週の固定勤務日と柔軟な勤務日を組み合わせたスケジュールを作成できるようになりました。
今まではワーキングという項目で指定された時間と分の間でスタッフが働くように固定でスケジュールする必要がありましたが、フレックスという項目で時間の範囲内で柔軟なシフト計算もできるようになりました。
フレックスの機能はシフトプロファイルから行うことができます。
※ちなみにこの画像で表示されている時間はUTCになるので、実際に日本で利用する際は気をつける必要があります。
「フレックスのスケジューリング」は下のドキュメントも合わせてご確認ください。
最後に
Amazon Connectのスケジューリング機能のアップデートを3つ紹介しました。
コールセンターの管理者向けに助かりそうな目新しい機能ばかりでした。
引き続き東京リージョンの対応を待ちたいと思います。
ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。